「ムーンショットデザイン幸福論」奥山清行著 武田ランダムハウスジャパン ― 2011/03/28 22:16
あのフェラーリのデザイン会社ピニンファリナでチーフデザイナーを務め、山形市でデザイン会社を立ち上げて地場産品をクオリティの高い商品に変えて注目を浴びたデザイナー奥山氏のエッセイ集。
表題の「ムーンショット」とは、アポロ計画の成功をきっかけにそれまでのまず手が届かないものという意味を変えて「遠大な計画でも目標に向かって努力をすればいつか実現する」という意味だそうだ。 おそらく、小さい頃からの夢だったスーパーカーのデザインの責任者まで上り詰めた人物だからこその実感が込められている。
そして、著者のいう幸福論とは、自分で責任を持った仕事をしながら、濃密な時間を過ごし、充実感を味わうことであるという。 会社勤めのときも、デザイン会社を立ち上げてからも、相手により多くのものを与えるという姿勢をとり続けているという生き方にも共感を覚える。
くわえて、どんなに小さな企業でも、現場が創造的なレベルの国は、イタリアと日本である。 違う世界の人たちにも、自分が突き詰めていることを話すことが他の分野で役に立つなら専門的なことでも話した方がいい。 などなど 一流の世界を歩いてきただけに、示唆に富む言葉がちりばめられている。
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