「イーロン・マスク 未来を創る男」アシュリー・バンズ著 講談社 ― 2016/03/13 21:28
スペースXとテスラモーターズを創業した人物についての評伝。
とにかく、久々に出てきたアメリカを象徴するようなスケールの大きな人物である。
1971年南アフリカ生まれの45歳であるが、すでにその人生は波乱万丈と言っていいほどである。
17歳でカナダに渡り、その後アメリカで95年にZIP2という飲食店などを紹介するベンチャー企業を立ち上げる。その後99年にコンパックコンピュータに2200万ドルで売却。すぐにXCOMというネット銀行を立ち上げる。またもイーベイに売却。高額の資産を手に入れ、少年時代の夢であった、宇宙ビジネスに進出する。これが2002年。
そして、度重なる爆発事故や資金難など多くの困難を乗り越えてようやく2008年9月に、打ち上げを成功させる。NASAとの契約を成し遂げ、驚異的な低価格でロケットを打ち上げる民間宇宙ビジネスの会社として地位を築き上げている。
もう一つの顔が、テスラモーターズである。こちらもリチウム電池を使った電気自動車を作り上げ、直販制度というユニークな販売方法をとり、高額な価格ながら、アメリカではマツダと同等の受注を確保している。
それにしてもマスクの野望は凄い。
宇宙ビジネスでは、世界最大の搭載物を運搬可能なロケットをすでに実験中で、将来的には月への商業ロケットの打ち上げを計画し、さらに火星をも目指すという。
電気自動車は、世界最大のリチウム電池工場を建設し、将来は3万五千ドルで、走行距離は800キロ以上を目指すという。
壮大な夢を次々と実現していく姿は、まさに現代のアメリカンドリームそのものである。
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