「トラスト・ファクター」ポール・J・ザック著 キノブックス ― 2018/03/11 09:36
本書は、人間社会を対象とする神経科学的なアプローチから組織のマネジメントを行うための著作で、人とのふれあいで分泌される信頼ホルモンと呼ばれるオキシトシンに着目して、生産性の高い組織を生み出すためにどうしたら良いかを論じている。
著者はこのOXYTOCINの頭文字を使って、オベーション、期待、委任、委譲、オープン化、思いやり、投資、自然体について各章立てして、述べている。
簡潔に言えば、成功を収める組織は信頼の文化が醸成されている組織であり、信頼は客観的に測定可能であり、信頼をあげた結果として組織に成功が訪れることを具体的事例を交えて解説している。
中でも、権限の委譲、ピラミッド型の組織構造を崩す、情報のオープン化、リーダーの優位性を誇示しない、組織のリーダーも最前線に立つ、喜び=信頼×目標など参考になる言葉があちこちに散りばめられている。
改めて自分が所属した組織を振り返りながら、随所に参考となる事例が豊富に述べられている。
全てのマネジメントに携わる人たちにおすすめの著作である。
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